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平成28年度 高校入試
【国 語】
大問1は例年通り聞き取りの問題でした。配点は昨年同様15点でしたが、小問数が4問から5問に増えたため、模試などで4問構成に慣れている受験生は驚いたのではないでしょうか。
大問2は(1)が読みと書き、(2)は選択肢問題という形式はここ数年と同様の形式でした。(1)の読み書きが1点×10問、(2)の選択肢問題は1点×5問という形式も例年通りです。
大問3は昨年度の古文から漢文へ変わりました。(2)の書き下し文を参考にして返り点をつける問題は基本的なレベルでしたが、(1)の漢詩の内容をまとめた文の空所に当てはまる言葉を書く問題では文中の(注)をもとに考えなければ答えにくい問題でした。
大問4は論説文、下村裕の「卵が飛ぶまで考える」より取り上げられました。昨年度の論説文の配点は26点でしたが、今年度は22点でした。(5)の文章中の具体例と筆者の主張の対応をまとめた空所に入る適切な語句を書く問題は、文中から適切な箇所を落ち着いて探し出すことが求められました。(1)〜(4)は比較的易しいレベルでした。
大問5は小説、高田郁の「あい、永遠に在り」より取り上げられました。昨年度の小説の配点は22点でしたが、今年度は26点となりました。6問の小問のうち3問が記述形式の問題だったため、答えをまとめるのに時間がかかってしまうことが予想されます。日頃の学習で自分の言葉で答えをまとめる練習が重要でしょう。大問4、大問5ともに文法の問題も組み込まれている点は昨年度と同様でした。
大問6は作文でした。2段落構成の150字〜200字でまとめるという形式は例年通りです。「手書きの習慣をこれからの時代も大切にすべき理由」という題で、「手書き」の具体例を第1段落、その具体例をふまえた自分の意見を第2段落にまとめるというものでした。例年と同じ形式でしたので書きやすい難易度でしたが、時間の配分を間違えると得点が伸ばせない恐れもあるので注意が必要です。
大問1の小問数が1問増えたことと大問3が古文から漢文に変わった以外は、全体的に大きな変更はありませんでした。難易度は平年並みです。

阿部

【英 語】


英語・全訳付き解説
大問1【英 語】リスニングは形式が例年から変わったので驚いたのではないでしょうか。(1)の問題は絵と日本語のメッセージの中から選ぶ問題が3問中2問でした。これは例年通りの出題でした。(2)は、選択肢に注目して、あらかじめ必要なことをメモできたでしょうか。放送された英文が昨年の73語から今年は88語に若干増えましたが、内容はほぼ例年並です。(3)の対話文では、二人の対話文の後で次にどんな会話が続くか選ぶ問題でした。問題文中に関係代名詞が使われていたり、現在完了形の問いに対し「私が3歳のときからです」という答えを選ばなければならないために、難易度は若干上がっています。(4)は新しい問題でした。スミス先生が「あなたは犬と猫のどちらが好きですか。」という質問に、英文で答える問題でした。英文自体は基本的な文ですが、選択問題から記述に変わりました。
大問2の(1)は並べ替え英作文です。アは「Ask+人+もの」の文の形を使います。 イはTheに続く「number of students」を先行詞に以下関係代名詞を続ける文に気づいたでしょうか。ウも「the thing」を先行詞にして接触節の「you usually(do)」を続けるところが難しいと感じる生徒がいると思います。(2)の適語補充はアンケート調査のグラフから「買い物に行く」を英作文する問題でした。(3)の自由英作文は例年通り15語以上の条件でした。「自由な時間に読書をすることについて、あなたはどう思うか」、英文を作る問題でした。まず、平易な日本語で、書こうとする内容を考えることができれば表現できる内容でした。
大問3は、ユウジと日本に留学しているサムの2人の電子メールの対話文です。3つの英作文と2つの適文補充で、前年度と同じでした。前後の文から会話が成立する文を探す問題です。(1)のアでは、直後の文でYesのあと「私はここでの生活をとても楽しんでいます。」とありますから、これが答えとなるような疑問文を作ります。イの直後で「もちろんいいですよ。」のあと青森の様子を詳しく紹介しているので「それらについて私に教えていただけませんか。」というような内容の英文を作ります。ウでは直前の文で「青森の冬はどうですか。」と聞かれているので、直後で「スキーや冬のスポーツについて」の記述がありますから、「雪がたくさん降ります。」のような英文を入れます。(2)のAは直後で「例えば、たくさんの山や湖があります。」とあるので5の「ここにはたくさんの美しい場所があります」を選びます。ユウジは最初のメールでクラス新聞の記事を書く予定だと言っているので、1の「私はよい記事を書くことができるでしょう」とまとめの英文になることに気付いたでしょうか。
大問4は、コウジが英語の授業で、+と記号と−の記号の始まりについて行ったスピーチの内容についてでした。語数は昨年の211語から212語で同じ量でした。形式は(1)が去年と同じ、要約文に適語を入れる問題でした。(2)の疑問文中の主語や動詞の種類に注意し、疑問詞に対する答えを探して英文を作る必要があります。(3)の最初の英作文は「考えることなしに」で「without thinking」や副詞のalwaysを正しい位置に使うことができたでしょうか。2つ目は主語のIを補い、関係代名詞を使う必要のある英作文になります。
 大問5は、去年と比べ長文の語数が422語から389語になりました。科学クラブに入っているジャック、トム、ピーターがある新聞で見つけた、「自己修復材料」についての新聞記事についての文章です。形式は昨年とほぼ同じでしたが、下線部内容を日本語で書く設問が1つに戻りました。 (1)の英文を完成する問題は、選択肢の話題が本文中のどこの段落であるか探し、そこから詳しく前後の内容を調べます。(2)は「記事の科学者の言葉が私を変えた」に対し、ジャックが最初どう考えていて、それがどのように変化したかを見つけ、まとめる必要があります。(3)の要約文完成の適語補充の問題は、本文中からの単語の抜き出しではなく、本文中の対応する部分を見つけ、「どんな語」に置きかえることができるか考える必要があります。出題形式、問題量とも若干の増減はありました。英作文、長文が例年より難易度が高いので、平均点は若干下がると思います。  


蝦名


【数 学】 

大問1 新傾向としては,(2)に数量の関係を不等式で表す問題,(8)等積の三角形を見つける問題がありました。等積の三角形をみつける問題は,学校の模擬試験にも出題されていましたので,驚くことはなかったと思います。また,(3),(4)と方程式の計算が2題出題されたこと,例年大問2にある確率が出題されたことが,形式上の珍しかった点です。
難易度は容易でした。
  1. 解き方1
  2. 解き方2
  3. 解き方3
  4. 解き方4
  5. 解き方5
大問2 (1)標本調査,(2)長方形から容積をつくる方程式は,基本問題で,例年に比べ解きやすくなりました。
大問3 (1)アの合同証明は,隠れた条件がなく,しかも穴埋め形式であったため容易でした。イの合同を用いた角度は∠BFD=60°が見つけにくく難しかったと思います。 (2)の空間図形は今回の最難問でした。三平方の定理や相似,面積の利用など,解き方は何パターンかありますが,どれも気づきにくいものばかりでした。 ここで時間を使わずに,とばすことも戦略として考えられます。
大問4 例年通りの座標軸上でのグラフ問題ではなく,二次関数の利用(動点問題)でした。 (1)を間違うと(2),(3)も必然的に答えが違うので,丁寧に解きたいところです。難易度は標準レベルで,基本的な動点の解き方を知っていれば大丈夫だと思います。
大問5 例年通りの関数分野からの出題で,一次関数の利用(ダイヤグラム)でした。きりの良い数字ではないため,途中計算の正確性が重視されます。 最後の問題は,規則性を利用しても,バスの発着時間を全て書いても解けます。難易度は標準レベルでした。
全体概容 大問1・2・3(1)までは教科書レベルなので,ここでどこまで点数を落とさないかがポイントです。大問4・5は数学が苦手な人は普段解かない問題ですが,見た目とは違って, 特別な解き方はありませんので,前半1・2問を確実にとることがポイントです。

佐々木

【社 会】
地理は世界地理と日本地理の大問2題、歴史は江戸時代までと明治時代以降の大問2題、公民は政治の仕組みと経済を中心に大問2題、融合問題が1題と例年と変わらない出題になっています。
<<地理>>
大問1はオーストラリアを中心にした世界地理の問題です。 (1)はオーストラリアの首都キャンベラがオーストラリアの東側(選択肢の3上)にあり、日本よりも東側(東経150°)にあることがポイントとなる。(2)イ.オーストラリアでは鉄鉱石と石炭が主な輸出品目になっています。この2つのうち、日本で取れていた石炭が答えになる。ウ2イギリスの植民地。エ2396.9万人÷769.2万㎞2=3.1… 大問2は中国・四国地方の問題です。 (1)Aの都市は、太平洋側にあるので、夏に降水量が高くなる。(2)ア4重化学工業は金属と機械と化学を足したものなので、1960年は63%、2012年は77%なので、約1.2倍になっている。(4)1~4は広島県、岡山県、愛媛県、香川県のいずれかになる。人口の多い4が広島県、面積の小さい3が香川県。残りのうち、1が岡山県、2が愛媛県になる。
<<歴史>>
大問3は中世までの歴史の問題です。 (2) Bの和歌は防人がよんだ歌です。防人は奈良時代なので、奈良時代の和歌集『万葉集』を選ぶ。(3)ウ1、3は室町時代4は鎌倉時代の建築物。(4)Aは室町時代、Bは奈良時代、Cは安土・桃山時代の資料。 大問4は現代までの歴史の問題です。 (1)人物Xの発言で、米をたくわえさせているので、松平定信が行った寛政の改革と判断する。(2)人物Yの発言が自由民権運動の説明になっているので、人物Yが板垣退助と判断する。(3)1918年にあった米騒動のあとは原敬が首相になり、本格的な政党内閣が作られた。
<<公民>>
大問5は政治に関する問題です。 (3)1地方税は、そこの住んでいる住民が納める税金。2地方交付税交付金は使い道が自由な、国からの補助金。3国庫支出金は使い道が指定された、国からの補助金。 大問6は経済に関する問題です。 (5)4調理とんかつが割引になっていない。
<<融合>>
大問7は福岡県をテーマにした地理、歴史、公民の融合問題です。 (1)3著作権やプライバシーへの配慮は必要。(3)永仁の徳政令で御家人の借金を帳消しにした。(5)ア右に「リサイクル」の説明があり、別の資源に変わっているものを選択肢から選ぶ。
猪股

 
 
【理 科】

大問1は2分野小問集合,大問2は1分野小問集合,大問3〜6はそれぞれ生物・化学・物理・地学の大問,大問7は融合問題と,例年通りの設問構成であった。出題傾向も例年通りであったが,表やグラフの読み取り,計算を要求される問題が多く,解きづらいと感じる受験生も多かったと思われる。難易度は例年通りであるが,易化した昨年よりも平均点は低くなると予想される。
大問1の2分野小問集合は,基本的な知識を問う問題が多く,スムーズに解き進められたはずである。(2)イはP波の速さから地震発生時刻を求める計算が必要である。(3)アはCが低気圧の中心であることが読み取れるとよい。
大問2の1分野小問集合は表・グラフの読み取りや計算が中心の問題構成で,応用力が求められる。(1)は力学的エネルギーに関する実験であり,位置エネルギーが高さに比例すること,力学的エネルギーは保存されることがおさえられれば解きやすい。(2)は電力と熱量に関する実験である。オームの法則やジュールの法則を応用させるが,実際に値が与えられていないため,公式の概念を深く理解していなければ解けない難問である。(3)イは2つの比を合わせる難問であるが,他県でもよく出題されているパターンであり,十分に対策を行った受験生は対応できたと思われる。
大問3は中2生物領域から消化と吸収に関する出題であった。(1)は消化液を分泌する器官や吸収された養分のゆくえなど,基礎的な知識を問う問題である。(2)はだ液のはたらきを確かめる実験であり,この単元では頻出の問題である。(2)ウは実験条件から結果を推定する力が求められ,やや解きづらい。昨年も同様の出題があり,実験を題材に科学的思考を問われる設問は今後も注意したい。
大問4は中1化学領域から気体の性質に関する出題であった。教科書に記載されている気体がまんべんなく扱われたが,いずれも基礎的な内容で,順序良く分類できれば解きやすかったはずである。(3)アはジャガイモとオキシドールで酸素を発生させるもので,応用的な実験で目新しい。オキシドールを利用しているところから選択ができれば解答できる。(4)イは小数を含む計算であるが,計算方法が容易であり,模試でも同様のパターンが出題されたことから,正答できた受験生も多いのではないか。
大問5は中1物理領域から凸レンズの実験に関する出題であった。いずれも凸レンズの実験では頻出の内容であり,十分に対策を行った受験生には解きやすかったはずである。(2)は焦点距離の求め方,(3)アは虚像ができるときの物体の位置をそれぞれ記述で答える問題であり,深い理解と表現力が求められる。(3)イは作図の応用であり,十分な作図の練習量が必要である。
大問6は中3地学領域から天体の動きに関する出題であった。(1)は星の日周運動と年周運動に関する出題で,北の空,南の空の違いに注意すれば解きやすい。(2)は表とグラフから南中高度を読み取る問題で目新しい。その他は基礎的な内容であった。
大問7は自然と人間,化学変化と電池に関する融合問題であった。(1),(2)の気孔を利用した大気の汚れを調べる実験は教科書に記載されている。(2)は割合を計算によって算出する必要があり,難問である。(3)は身の回りで使われている電池の知識が求められる。(3)イは過不足を利用する計算問題であり,難問である。
木村