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平成30年度入試学力検査問題[平成30年3月8日17時以降に掲載予定]

平成30年度 青森県立学校入学者選抜について(平均点や大問・小問ごとの得点率など、詳細分析)
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平成30年度 高校入試
【国 語】
昨年と比較すると、大問2の漢字の配点が1点減り、大問3の古典の配点が1点増えた以外は大きな変化は見られませんでした。
 大問1の聞き取り問題は、資料をもとに質問されうることを想定してメモを取る必要があります。ただし、「メモを取ることを意識しすぎるあまり重要な箇所が聞き取れなかった」という事態にはならないよう注意が必要です。
 大問2では(2)の問題数が減りました。しかし、さほど難度が上がったというわけではありませんので、確実に得点したいところです。
 今年の大問3は漢文で、『十八史略』からの出題でした。一昨年は漢文、昨年は古文でしたので、交互に出題されている傾向にあります。漢文が出題された年では必ず書き下し文に関連した問題が扱われていますから、しっかりと返り点の決まりを理解しておくべきです。また、登場人物間の会話のやりとりも内容を理解するためには重要ですから、しっかり読むようにしましょう。
 大問4は、木村富美子『運動会』からの出題で、筆者が小学生だった頃の運動会での出来事をもとにした内容でした。随筆や小説の問題では登場人物の心情がどれだけ理解できているかが明暗を分けます。今年の問題でもそれは同様ですが、心情を理解した上で自分の言葉で指定字数以内にまとめる実力が要求される設問もありましたので、難しく感じた受験生も多かったかと思います。
 大問5は、長谷川眞理子『ヒトの「はじまり」』からの出題で、言語を持つヒトと言語を持たないチンパンジーのコミュニケーション手段を比較することで、ヒトのコミュニケーションの独自性を説明したものでした。難解な表現が多く、昨年に比べると難化したと思われます。(6)の、指定された語句を用いて指定字数以内にまとめる形式の問題は、筆者の主張や指示語の指す内容を把握するなど、論説文の読解において重要な要素がつめこまれた問題でしたが、この問題にどれだけ正しく対応できるかが高得点のカギとなります。
 最後の大問6は例年通り作文の問題でしたが、今年は「文と写真を用いた表現の仕方」という観点から新聞広告の批評文を作成するものでした。「気づいたこと」を表現することは普段の学習で慣れている人が多いかと思いますが、問題の中の「批評文とは物事のよさや特性、価値などについて評価して論じた文章」という表記を見逃さずに正しい批評文が書けたかどうかがポイントです。
 全体的にやや難しくなったという印象です。前述したように、記述形式にどれだけ正しく対応できるかが重要になってきます。これから受験を迎える中2、中1のみなさんは普段から自分の伝えたいことを自分の言葉で表現する練習をしておきましょう。

阿部

【英 語】


英語・全訳付き解説
大問1のリスニングは前年と同じ形式です。(1)の問題は絵と日本語のメッセージの中から選ぶ問題が昨年から1問増え3問中2問でした。ウのトシコとカズヤの出来るスポーツをメモし、共通するものを選ぶ問題でした。(2)は、選択肢に注目して、あらかじめ必要なことをメモできたでしょうか。放送された英文が昨年の83語から今年は82語と、ボリューム、内容ともほぼ例年並です。ハワイの友人トムが日本を訪れたい理由や日本で何をしたいかメモできたでしょうか。(3)の対話文では、二人の対話文の後で次にどんな会話が続くか選ぶ問題でした。問題文が「Didで始まるYes/No疑問文」だから、アはNoで始まる1を選ばなければなりません。イは「カナダに行ったことがあるかどうか」を聞かれているので、回数を答えたものエが正解になります。(4)はホワイト先生が「私は一年のすべての月の中で12月が一番好きです。あなたのお気に入りの月は何ですか。」という月の名前を答える問題でした。「それは~です。」とbe動詞を使って答えます。
大問2の(1)は並べ替え英作文です。アは「Why+don’t+you+原形~?」の文の形で「~したらどうですか」と相手を誘う文の形を使います。 イは「tell+人+to+原形」の「人に~するように言う」を使う問題でした。ウはThis is a movieの後にmade by~と過去分詞の後置修飾を使う問題でした。(2)の適語補充は映画館の上映作品一覧から「それはいいですが、始まりの時刻があまりにも~です。」とあるので。「late(遅い)」となります。(3)の自由英作文は例年通り15語以上の条件でした。映画を選ぶ問題で「『ロボットフレンド』はどう?」を選んだことに対して、「なぜあなたはそう思うのですか」とその選んだ理由を答える問題でした。まず、平易な日本語で選んだ理由を考え、英文を作ります。
大問3は、アキとアキ母親、留学生のリズの対話文です。3つの英作文と2つの適文補充で、前年度と同じでした。前後の文から会話が成立する文を探す問題です。 (1)のAは直前で「伝言を伝えましょうか」の後で「いいえ、結構です」と断っているので、5の「後でまたかけ直します」を選びます。Bは直前で「それ(けん玉)はとても古いもので父が若いときによく使っていた。」に続続くので2の「彼はそれをとても上手にすることができる。」が続きます。 (2)のアでは、直後の文で「私はそれを来週の土曜日か日曜日に開く予定です。」とありますから、これが答えとなるような未来形の疑問文を作ります。イの直前で「土曜日と日曜日のどちらがいいですか」と聞かれたのに対して、土曜日には家族と一緒に海に泳ぎに行く予定があると言っているので「来週の日曜日の方がいいです。」と答えます。ウでは直後の文で「私たちはそれらをおもちゃ屋で買うことができます。」とあるので、これが答えとなるような場所をたずねる疑問文、「私たちはそれらをどこで買うことができますか」の疑問文を作ります。
大問4は、ユキが英語の授業で、「読書」に関するテーマで行ったスピーチの内容についてでした。語数は昨年の209語から220語と若干増えました。形式は(1)が去年と同じ、要約文に適語を入れる問題でした。(2)の疑問文中の主語や動詞の種類に注意し、疑問詞に対する答えを探して英文を作る必要があります。(3)の最初の英作文は「私は外国を旅行するための本を見つけ」で「foundを使う過去形」の文、「それを2時間読み続けました」で「keep ~ing(動名詞)の過去形」を使う2つの文が必要でした。2つ目は「最も素晴らしい本」と最上級の形容詞が付く先行詞に関係代名詞thatの英作文の問題でした。「人以外」の先行詞ですが最上級の形容詞が付いているので「which」ではなく「that」を使わなければなりません。
大問5は、去年と比べ長文の語数が417語から409語と若干少なくなりました。ヨシコとケンジが3日間の職場体験を終えた感想をジョンソン先生と話しています。形式は昨年とほぼ同じでした。 (1)の英文を完成する問題は、選択肢の話題が本文中のどこの段落であるか探し、そこから詳しく前後の内容を調べます。(2)の要約文完成の適語補充の問題は、昨年同様本文中からの単語の抜き出しではなく、本文中の対応する部分を見つけ、「どんな語」に置きかえることができるか考える必要があります。出題形式、問題量とも若干の増減はありました。リスニング、英作文、長文とも難易度は平年並みだと思います。       


蝦名


【数 学】 

今年の数学は,前年と同じく関数の利用が2題大問で出題されました。新傾向問題もありましたが,全体的な難易度は昨年度と同じくらいでした。図形の単元に配点を多くする傾向が見られ,関数の利用も少しずつ考える問題が多く出題される傾向が見られました。進学校志望の生徒は,例年くらいの点数をとりたいところです。数学の苦手な生徒は,基礎問題でしっかりと点数を取ることが大切です。
大問1の小問集は(1)の計算は例年通りの難易度で,(2)の条件を等式で表す問題でしっかりと等式を作れたかがポイントでした。あとは例年通りの傾向と難易度で,配点も43点でした。
大問2は例年の配点が12~15点に対し,9点の配点でした。(1)の確率は,2つの袋に入っている4枚ずつのカードを1枚ずつ取り出し,片方が大きくなる確率でしたが,同じ数字のカードはなく,樹形図をしっかりかいて解けば容易に解けます。(2)は2人で15回のじゃんけんをして,勝ち(+2点),負け(-1点),あいこ(+1点)の条件での連立方程式の立式と,それぞれの勝った回数を求める問題でした。勝ち・負けだけでなく,あいこの場合も考えるところが対応できたかがポイントです。
大問3の図形は配点が18点で問題数が例年より若干多かったです。(1)アの三角形の合同証明は穴埋めで,正三角形の辺の長さと60°を用いたものでした。正三角形を用いる問題では典型的な問題なので,練習していた人にとっては容易だったと思います。イの角度の問題は,与えられた四角形が「正方形となるとき」という条件でそのまま図が使えない部分でうまく対処できたかがポイントとなります。BC以外の辺の長さがすべて等しくなりますが,気づきにかったと思います。(2)は昨年同様に立体図形を用いた辺の長さや面積・体積に関する問題で,ア~エの4問でした。頂点から底辺に垂線を下してからの三平方の定理のパターンが多く,また,ア~エすべてが三角形の高さを題材とした問題構成でした。解き方に気付けないと点数のとれない問題なので,図形の得意・不得意で点数に差がつく問題でした。
大問4はxの2乗に比例する関数の問題が2題でした。(1)は放物線のグラフの作図で,昨年度の直線のグラフの作図に続いて,「グラフの作図」という傾向が新たにみられました。(2)は正方形上を動く2点の動点問題は,変化の割合や式の値,三角形の面積に関する問題でしたが,関数の式が与えられていて,(1)との関連もあり,考えやすかったと思います。
大問5は関数の規則性の問題で,一般道路と高速道路に関するものでした。時速が与えられ,条件のもと,該当する時間や区間料金を求める問題でした。時速から分単位まで求める問題と,中学生にとっては見慣れない料金表や単位変換ができるかがポイントです。速さの問題が苦手な人には解きにくい問題で,配点17点と多めでしたので,得点に差がつきやすい大問です。

佐々木

【社 会】
例年通り,大問が7題の構成になっています。大問1が世界地理,大問2が日本地理,大問3が江戸時代までの歴史,大問4が明治以降の問題,大問5が国際社会中心の問題,大問6が経済中心の問題の公民問題となっています。大問7が融合問題になっているのも例年通りです。地理,歴史は例年通りの難易度だと思われます。公民はあまり出てこない用語がいくつか聞かれていますが,それ以外はよく見る問題となっているようです。
大問1 (1)略地図は中心からの距離と方位が正しい地図です。Ⅹは北東になり,ロンドンに近い都市は順に,D,C,A,Bになります。(2)イ.資料の雨温図は7月の気温が低くなっているので,南半球にある都市の雨温図になります。南半球にあるのがケープタウンのみなので,ケープタウンが答えになります。ウ.1はボツワナには上位5か国にアメリカが入っていないので誤り。2は南アフリカ共和国の輸出入総額がコートジボアールより低いので誤り。3は206.3億×8.3%=約17.1億なので誤り。4はボツワナが140.0億×35.5%=49.7億,ナイジェリアが1790.2億×6.4%=約114.5億なので正しい。エ.政府以外の組織なので,非政府組織であるNGOを答えです。NPOは非営利組織。オ.アフリカの国は,わずかな商品作物や鉱産資源を輸出するモノカルチャー経済になっています。
大問2 (3)ア.3㎝×2万5000=75000cm=750m。イ.a-b間のほうが等高線の間隔がせまいので,傾斜が急になり,誤りの文になります。
大問3 (3)4の承久の乱は鎌倉時代の出来事なので誤り。ポルトガル人やスペイン人との貿易は,安土桃山時代に行われた南蛮貿易です。(5)16世紀は1501年~1600年。1のナポレオンが皇帝になったのは1789年のフランス革命の後。3の十字軍の遠征が始まるのは11世紀,4のイギリスでの産業革命は18世紀の出来事です。(6)江戸時代の初期には,海外渡航証である朱印状が使われ,朱印船貿易が行われた。(7)古今和歌集は平安時代に作られた和歌集です。万葉集は奈良時代,新古今和歌集は鎌倉時代になるので注意しましょう。
大問4 (1)文明開化は漢字指定です。「化」と「花」を間違えないように答えましょう。(2)差別の解放を目指して,1922年に全国水平社が結成されました。(4)1の二・二六事件は1936年,2の五・一五事件は1932年,3の国際連盟の脱退1933年,ロンドン海軍軍縮会議は1930年の出来事。(5)第四次中東戦争がおきた結果,石油輸出国機構(OPEC)が石油価格を上げました。(6)4のソ連解体は1991年の出来事です。
大問5 (1)領土・領海・領空をあわせて領域と呼びます。(3)3のグローバルは,自由に人・物・金が国境をこえること,4のリコールは,首長や議員を辞めさせたり議会を解散させたりすることです。
大問6 (5)aは年々一般会計に占める割合が高くなっています。日本は少子高齢社会になっているので,年金として支払われている社会保障が増えます。(6)財政政策は政府が行う政策です。不景気のときは,公共投資を増やし,減税を行います。好景気のときはこの反対で,公共事業を減らし,増税を行います。
大問7 (1)1の世界人権宣言は1948年,3のワイマール憲法は1919年,4のマグナ・カルタは1215年の出来事です。(2)アヘンはインドから中国に輸出されていました。(5)半導体関連の先端技術が集中している場所をシリコンバレーと呼んでいます。間違えやすいサンベルトは,北緯37度以南の地域をさし,ハイテク産業,航空・宇宙産業,レジャー産業などの先端的産業が発展しています。
猪股

 
 
【理 科】

大問1は2分野(生物・地学領域)小問集合,大問2は1分野(化学・物理領域)小問集合,大問3~6はそれぞれ生物・化学・物理・地学の大問であった。例年の大問7(融合問題)がなくなり,小問集合の配点が上がった。平成23年度入試以前と同様の設問構成である。昨年に引き続き,長い問題文の読解,表やグラフの読み取り,計算を要求される設問が多く,解きづらいと感じる受験生も多かったと思われる。難易度は昨年並みであるが,計算問題は定番のものが多く,平均点はやや上がると思われる。
大問1の2分野小問集合は,(1)が花のつくり,(2)が自然界の炭素循環,(3)が大気の動き,(4)が地球の公転と年周運動に関する出題であった。(1),(2),(4)は過去の入試でも出題されたことのある入試頻出問題である。十分に過去問演習を行った受験生には解きやすかったと思われる。
大問2の1分野小問集合は, (1)が水溶液,(2)が水の電気分解,(3)が音,(4)が力のはたらきに関する出題であった。(1)イは飽和水溶液と溶解度(または水と溶解度)の関係を比で表すことが求められる。値がどの量を表すか,正確な読解が必要である。(2)~(4)は,1分野の中では比較的解きやすい。
大問3は中2生物領域からヒトの生命を維持するしくみに関する出題であった。呼吸・血液の循環・排出の融合問題で,いずれも基礎的な知識を問う設問である。(4)は資料から読み取れる事柄を記述する必要があり,やや難しい。
大問4は中3化学領域から酸・アルカリと中和に関する出題であった。基礎的な知識とともに,反応する量比の計算・グラフ問題が出題された。計算問題の難易度は例年通りで,昨年度も同様の問題が出題されているものの,単元としての難度が高いので多くの受験生にとっては解きづらい設問である。
大問5は中2物理領域から電流回路と電力に関する出題であった。(1),(2)は計算も含めて基礎的な内容であり,回路の問題に慣れた受験生には解きやすかったと思われる。(3)イは回路と電流・電圧の関係について,定性的な理解が求められる難問である。対策としては,計算問題はただ答えを求めるだけではなく,現象の理解と合わせて学習することが望ましい。
大問6は中1地学領域からプレートの運動,地震に関する出題であった。地学領域は2年連続で中1からの出題である。計算問題を多く含むが,いずれも地震波の伝わり方の設問としては典型的なものである。(2)エは震度階級,マグニチュードとエネルギーの大きさの関係について細かな知識を問われるものであった。中2生には,「教科書の内容を細かく確認する習慣」を身につけることをおすすめしたい。
木村