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令和2年度入試学力検査問題[令和2年3月10日17時以降に掲載予定]
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令和2年度 高校入試
【国 語】
昨年と比較すると,大問1の配点が1点増え,大問3の配点が1点減ったという変化が見られましたが,全体的な難易度はやや易しめでした。
  大問1は聞き取りの問題でした。問題用紙に記載されている資料と放送内容を照らし合わせてメモをとることで十分に得点できる内容でした。
  大問2は漢字の読み書きでした。読みでは「廉価(れんか)」を「けんか」、「催(もよお)し」を「もようし」とする間違いに,書きでは「臓」や「暴」など画数の多い漢字の書き間違いに注意してほしいです。
 大問3は漢文の問題で,『蒙求』からの出題でした。(1)の書き下し文を答える問題は,レ点が「下の漢字から一文字だけ上に返って読む」ということを理解しているかを問うものでした。(2)と(3)は,?子賤と巫馬期の二人の人物がどのような政治を行っていたかを読み取れるかがポイントです。本文の前半部分に書かれていることを見逃さずに読み取ることで得点につなげられる問題でした。
 大問4は,中村明『日本語の作法』からの出題でした。(1)は動詞の活用に関連した問題が出題されました。その動詞のあとに続く語句によって活用形が決まるため,動詞そのものだけではなく,どのような語句に続いているのかに注目する必要がありました。(5)は本文中で筆者が何を主張しているかを考えた上で,空所の前後の内容に合わせてまとめられるかがポイントです。
 大問5は,佐川光晴『駒音高く』からの出題でした。将棋のプロ棋士を目指す「祐也」とその「父」のやり取りと,プロへの道が絶たれた「祐也」の気持ちの移り変わりを描いた文章でした。全体的に読みやすい文章でしたので個々の人物の心情は読み取りやすく,易しめなレベルだったと思います。(4)と(6)では指定字数以内にまとめて答える問題でしたので,ここでどれだけ時間をかけずに答えられるかが明暗を分けそうです。  
最後の大問6は作文の問題で,「美しい」と「きれいだ」の違いについて気づいたことと自分の意見をまとめるものでした。具体的な例を交えながらまとめることで高得点につなげられます。なるべく多めに時間をかけると落ち着いて対応しやすいため,試験開始後にすぐに着手するなどの工夫も有効です。  

阿部

【英 語】


英語・全訳付き解説
大問1のリスニングは前年の形式を踏襲しています。(1)の問題は絵と日本語のメッセージの中から選ぶ問題が3問中2問でした。ウのジム、けいこ、あきらの誕生月を答える問題はメモをとる必要がありますね。(2)は、選択肢に注目して、あらかじめ必要なことをメモする必要があります。放送された英文が昨年の83語から今年は63語になりましたが、内容はほぼ例年並です。曜日、イベントの内容、数などの要点はメモできたでしょうか。(3)アの対話文では、二人の対話文の後で次にどんな会話が続くか選ぶ問題でした。問題文が「私たちはここでたくさんの動物を見ることを楽しむことができます。」「最初にどの動物を見たいですか。」と話題が「動物」なので、エの「動物園です」を選ばイは天気が話題でしたが、必要なことはメモできたでしょうか。(4)は例年通りの英語の質問に英作文で答える問題です。メイ先生が「家族を手伝うことはよいことです。私が若いころ、母の車を洗いました。あなたは家族のために何をしますか」という質問に「私は~をします」と一般動詞を使って答える問題でした。
大問2は資料と英文の問題でした。語数は169語です。(1)の適語補充はグラフから「クルーズ客船は青森港に3月から10月まで来ます。」の「October」が正解です。(2)は並べ替え英作文です。アは現在完了形の後の「since 主語 動詞」となります。 イはdoで始まる一般動詞の疑問文に「間接疑問文」が接続しますから語順は「疑問詞 主語 動詞」となります。ウは「主語 動詞」の後にまた「主語 動詞」が来る、接続詞thatの省略された文が来ます。something to 動詞の「形容詞的用法の不定詞」が続きます。 (3)の自由英作文はこれまでの15語以上から20語に語数が増えました。「外国人観光客に、住んでいるところを紹介する文」を書く問題でした。語数は昨年度から5語増えましたが、これまで練習してきた話題なので、それほど違和感なく書くことができたのではないでしょうか。
大問3は、シオリとケイティの2人の対話文です。3つの英作文と2つの適文補充で、前年度と同じでした。前後の文から会話が成立する文を探す問題です。(1)のアでは、直後の文でYes, I can.のあと「あなたは何を知りたいのですか」とありますから、これが答えとなるようなcanの疑問文を作ります。イの直後で「私たちは風邪を防ぎ、他の人に風邪をうつしたくないからです。」と理由を述べる文が続いているので、Whyで始まるマスクの使い方に関する疑問文を作ります。ウでは直後の文で「放課後です。私たちは毎日それらを掃除します。」とあるので疑問詞When で始まる疑問文が必要です。(2)のAは直後で「日本の人々はマスクを着用することは健康を保ち、よい礼儀であると考えている。」とあるので、これが続くような文、2「マスクの使い方に関する考え方は異なります。」が来ます。Bは直後に「Yes, it is.」があるので、疑問詞のない疑問文「5 Is it true?(それは本当ですか) 」が来ます。
大問4は、ナナが英語の授業で行ったスピーチの内容についてでした。語数は昨年の209語から232語と少し増えました。ほぼ同じボリュームでした。形式は(1)が去年と同じ、要約文に適語を入れる問題でした。(2)の疑問文中の主語や動詞の種類に注意し、疑問詞に対する答えを探して英文を作る必要があります。(3)の最初の英作文は「~と同じくらい…」の「as … as ~」の比較の文、2つ目は「接続詞 if」とその中に「目的格の関係代名詞」で説明を加える必要がありました。文のつくりに気づいたでしょうか。
大問5は、去年と比べ長文の語数が417語から392語に減りました。アユミと彼女の両親が「星とキャンドルナイト」に参加した時のことを書いた文章です。形式は昨年とほぼ同じでした。 (1)の英文を完成する問題は、選択肢の話題が本文中のどこの段落であるか探し、そこから詳しく前後の内容を調べます。(2)の要約文完成の適語補充の問題は、本文中からの単語の抜き出しではなく、本文中の対応する部分を見つけ、「どんな語」に置きかえることができるか考える必要があります。出題形式、問題量とも若干の増減はありました。英作文、例年より難しい問題ありますが、全体的には、平均点は若干上がると思います。                          


蝦名


【数 学】 



数学・解説
数学は新傾向の問題や理解しづらい問題も特になく,難易度は易しくなり,平均点は昨年と比べて上がると予想されます。
大問1[小問集]の配点は例年通り43点でした。(5)の反比例の双曲線のグラフの特徴を問う選択問題が出題されましたが,答えが明らかですので,難易度は例年通りで標準です。
大問2[方程式,確率]の配点は15点と例年より高めでした。(1)では2人の会話から,方程式を考える問題でしたが,穴埋めでしたので,問題の誘導にしたがって解けば大丈夫です。(2)は,直径と円周角90度の関係を題材とした確率の問題でした。条件を満たす場合の数が4通りだけなので,点Pのさいころ6パターンだけ着目しましょう。大問2は問題の意図をしっかり読み取ることが重要です。
大問3[空間図形,平面図形]では,(1)はアイウとも小問レベルですので,いかに減点しないかがポイントとなります。(2)アの相似証明も穴埋め易しく,イの面積比の問題は典型的な問題ですが,分数になるので,比の使い方が苦手な人にはやや難しかったと思います。難易度は標準です。
大問4[関数のグラフと図形]は,放物線2本と直線のグラフを用いた問題で,(3)のtを用いた座標置換の問題がア・イの2問で配点が7点と高く,文字で置き換えるのが苦手な人にとっては,点数に差がつく問題となります。難易度は標準です。
大問5[一次関数の利用(水そう)]は,2枚の仕切りを用いた時間と水面の高さの関数の問題でした。与えられた図(資料)のヒントがとても丁寧なので,正しく問題を読み取ることができれば,変域ごとのグラフの作図も易しく感じると思います。資料が与える情報や値を上手に使いましょう。難易度は標準です。
今回の入試では,数学を得意としている人と数学を苦手としている人との点数の差が大きくひらくと予想されます。 得意な人は「全体的にどれだけミスが少ないか」,苦手な人は「基本(小問レベル)問題でどれだけミスが少ないか」がポイントとなります。

佐々木

【社 会】
社会は例年通りの内容になっています。大問1,2が地理の問題,大問3,4が歴史の問題,大問5,6が公民の問題,大問7が小問集です。易しい問題が多く,難易度は高くないようですので,平均点は例年くらいかそれよりも高くなると予想されます。数字で言えば,60点からそれ以上になると思います。
大問1は世界地理の問題は,学校の定期試験によく出題される問題が多く,難易度は高くないと思います。(2)ウの記述も「アフリカの国々がヨーロッパの植民地になっていた」ことを覚えていると答えられる内容になっています。
大問2は日本地理の問題です。(3)松本市の雨温図を求める問題では,松本市以外の雨温図がどこの都市なのか示されていないので,松本市の平均気温,年間降水量の数字を覚えていないと答えにくい問題になっています。また,(6)北海道地方,東北地方,中部地方のグラフを選ぶ問題も,ウが北海道地方なのは選べますが,アとイを考えるときに,地方ごとの特徴を細かいところまで覚えていないと答えられないようになっています。
大問3は江戸時代までの歴史で,3人の人物のセリフから問題が構成されるのは,平成28年度に出題された形式と同じです。(4)3人の人物を1~9の選択肢(し)から選ぶ問題は目新しさがありますが,全体的に難易度は高くないようです。
大問4は明治以降の歴史です。(1)の時代の古い順に並べる問題では,並べる出来事が3つになっていたり,(6)の米騒動を答えさせる問題には米騒動の資料を載せていたりと,大問4の難易度は例年に比べて低くなっていると思います。
大問5,6は公民の問題です。大問5(5)の日照権に関する記述がやや記述しにくい感じになっているようですが,それ以外の問題は用語を答える問題や記述する問題とも,これまでよく演習してきた問題のようです。
大問7は小問集です。(5)潮(しおの)岬(みさき)の場所を選ぶ問題も,説明の文章を読むと選ぶことができるようになっているので,落ち着いて読めれば答えられるようになっています。
猪股

 
 
【理 科】

大問1は2分野(生物・地学領域)小問集合,大問2は1分野(化学・物理領域)小問集合,大問3〜6はそれぞれ生物・化学・物理・地学の大問であった。昨年・一昨年同様,大問7(融合問題)がなく,小問集合の配点が各20点の設問構成であった。昨年と比較して基礎的な知識を問う設問が多いほか,近年の入試の特徴である長い問題文の読解・表やグラフの読み取り・計算を要求される設問の難易度が下がったため,全体的な難易度は易化した。昨年よりも平均点は上がることが予想される。
大問1の2分野小問集合は,(1)が単細胞生物と顕微鏡の使い方,(2)が行動するしくみ,(3)が地震,(4)が月に関する出題であった。基礎的な語句や知識を問う設問が多く,解きやすい。(2)イは刺激の伝わるしくみ,(4)イは月食のしくみについて,それぞれ説明する力が求められる。(3)イは初期微動継続時間と震源からの距離が比例することを利用した計算問題である。数値は多少複雑だが,地震の単元では典型的な問題である。
大問2の1分野小問集合は, (1)が酸化銀の分解,(2)が中和,(3)がフックの法則,(4)が物体の運動に関する出題であった。大問1と同様に基礎的な語句や知識を問う設問が多く,各小問でそれと計算問題を組み合わせた構成であった。(2)イは反応する量に過不足があり,難しい。水酸化ナトリウムが完全に反応し,塩化水素があまる。(3)イはフックの法則,(4)イは物体の速さについての計算問題で,数値は多少複雑だがいずれも典型的な問題である。
大問3は中3生物領域から生物の成長と細胞に関する出題であった。タマネギの根の体細胞分裂を題材とした設問で,平成26年度入試の類題である。いずれも基礎的な内容であり,解きやすい。(4)は細胞分裂をした後に各細胞が大きくなるという順序に注意が必要である。
大問4は中1化学領域から水溶液に関する出題であった。前半部分((1)〜(4)ア)はいずれも基礎的な内容であり,解きやすい。(4)イは水の質量が200.0 gであることに注意が必要である。溶解度の問題では,「水の質量」と「入れた固体の質量」に留意し,グラフや表を読み取ることを心がけたい(解説動画参照)。(4)ウは,質量パーセント濃度を用いて溶媒(水)210 g,溶質90 gであることを求め,それを利用して再結晶を考える問題である。濃度,水210 gに溶ける物質の質量,析出量と計算が続き,煩雑で難しい。
大問5は中2物理領域から電流とそのはたらきに関する出題であった。(1)は入試頻出のオームの法則,回路の電流・電圧に関する問題で,過去問を中心に十分に対策した受検生には解きやすかったと思われる。(2)は電力と熱量に関する設問で,平成30年度,28年度入試の類題である。 (2)イはそれぞれの回路を考え,電源の電圧を6.0 Vとしたときの各電熱線の電流と電圧の値がわかれば電力を求められる。あるいは,合成抵抗を求めて電流の大きさを考えてもよい。定性的に判断できる受検生は少ないと思われるので,上述の通りに定量的に解くことをおすすめする。難度は高い。
※(2)イについて…電流を流す時間がいずれも等しく,電熱線から発生する熱量の比較のみを問われているため,各電熱線の電力がわかればよい。したがって,図4のグラフはもとより,実験2で電熱線を水に入れること自体が不要である。仮に図4を利用したい場合でも,水の質量や比熱,外部に放出される熱量が不明なため,このグラフを計算に用いることはできない。「水の量は一定」,「はじめの水温も同じ」等,不要な情報が複数あり,作問の意図に懸念がある。
大問6は中2地学領域から大気中の水に関する出題であった。(1)の水蒸気の凝結,(2)の雲の発生は,ともに典型的かつ入試頻出の問題で,解きやすい。唯一の計算問題である(1)エも,湿度を求める基本的な問題であるため,得点しやすかったと思われる。
木村